ホームアウトドア天国 > バックナンバー

日帰りカヤックスポット「ベローラ・クリーク


シドニーから日帰りで行けるアウドドアスポットはたくさんある。車で北に約1時間走ったところにあるベローラ・ウォーターズもそのひとつだ。ここはシドニーの貸しボート発祥の地とかで、釣り糸を垂れる人、ブッシュウォークに出かける人、ボートを降ろす人など、特に週末のワーフは家族連れなどで賑わう。

kayak ここを起点に半日カヤックで遊んできた。ベローラ・クリークは、タスマン海に流れ出るホークスベリー川の支流にあたる。川と言ってもよーく目を凝らさないと、どっちに流れているのか分からないくらいゆるやかな流れ。でも、対岸までカーフェリーが出ているくらいだからスケールはデカい。ここにはマッドクラブも棲息している。ちなみに、わたしはエイが泳いでいるのを目撃!

ワーフに近い川岸には別荘やレストランがある。このあたりは陸路ではアクセスできないところも多く、レストランには自家用ボートで出かけるか、予約の際、送迎を頼まなければいけない。「いいなあー、あのへんの家!」と言ったら、それを聞いたオージーが、「そうかあ? 今日みたいな天気のいい日だったらいいけど、雨の日も風の日も、学校も仕事も買い物も遊びに行くのも、ボートを出して、車に乗り換えてって大変だと思うけど?」と妙に現実的なことを言っていた。うーん、確かに病気になったときとか、年を取ってからの嵐の日はイヤかもしれない。

でも、こんなふうに青空の広がる、暖かな秋の昼下がりのカヤッキングは天国だ。降り注ぐ太陽。うっそうと生い茂る木々の緑。ひっそりとした静けさをやぶる鳥の鳴き声。ちっぽけなカヤックに乗ってのんびりパドルを漕ぎながら、大自然の中にすっぽりと入っていると、別世界に来たとしか思えない。

オーストラリアをコアラとカンガルーとオペラハウスだけで語ってくれるな! と思うのはわたしだけ?
 

(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)

 

●ほかの話を読む