■ムーンライト・シネマ
【2006年1月30日】
日没は20時過ぎ……と夏真っ盛りのシドニー。仕事を終えたら一度家に帰ってシャワーを浴び、またいそいそと出かけていくのが、「オージー流正しい夏の夜の過ごし方」らしい。
行き先は数あれど、夕涼みがてらぶらっと出かけるのに最適なのは野外シネマ。うれしいことにシドニーには夏季のみオープンのアウトドア映画会場がいくつもあり、新旧取り混ぜたバラエティに富んだ作品を日替わりで上映している。
中でも、リラックス度ナンバーワンはセンテニアル・パークで開催中のムーンライト・シネマ(Moonlight Cinema)。会場内では、芝生の好きなところに自由に場所を確保できるので、クッションやブランケット、ビーチチェア、枕などのくつろぎグッズを持ち込めば、まるで誰かの家のリビングルームで寝っ転がってテレビを見るような感覚で、星空の下の大スクリーンを楽しめるのだ。ビーンバッグチェアのレンタルもあるから、手ぶらでもご心配なく。ただし、日が沈むとかなり涼しくなることが多いので、念のために上着を持っていこう。
映画が始まるまでは、ピクニック気分でゆるゆると過ごすのがお定まり。軽食やアルコールを販売する売店もあるけれど、ピクニックバスケットやお弁当を持ち寄ってわいわいがやがや、というのが正統派。サンセットを待つ間に、ワインやビールを一杯やりながらゴキゲンに酔っぱらっちゃったり、寝ちゃったりする人も少なくない。映画が始まっても起きない人がいるのも、風が強い日にスクリーンがちょっぴりゆらゆら揺れるのも、頭上の樹の枝にいるワライカワセミの鳴き声が音声に重なるのもご愛嬌。いや、もしかして夕暮れの野外シネマ空間の心地よさは、そういう風景があってこそ、なのかもしれない。
■Nissan Moonlight Cinema Summer 2005/06
期間: 2006年3月12日まで
場所: Centennial Park Belvedere Amphitheatre(ウラーラ・ゲートからのアクセスが簡便)
入場料: オンライン予約の場合$14、電話または会場窓口で購入の場合$15
開演時間: サンセット(20:30頃)
※ムーンライト・シネマはシドニーのほか、アデレード、パース、ブリスベン、メルボルンでも開催中
(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)
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