ホーム > オーストラリアよもやま話> バックナンバー

小腹が空いたら……ハリーズのミートパイ!
【2005年3月4日】

庶民的な「オージー・タッカー(フード)」といえば、何といってもミートパイ。ランチやスナックとしてはもちろん、夜食にもOKというコンセプトで、国民1人当たりのミートパイ消費量は世界一! “The Great Aussie Meat Pie Competition”という、いわば「ミートパイ大賞」まで実施されている。深夜勤務で小腹が空いたタクシーの運ちゃんたちが訪れる郊外の小さなミートパイ屋は、日本のラーメン屋のような存在なのかもしれない。

シドニーにあるミートパイ専門店の中で最も有名なのは、ウルムル地区にある「ハリーズ・カフェ・ド・ホイールズ」。オープン当初はキャラバン・カーを利用したカフェで、オーナーの名前から単に「ハリーズ」と呼ばれていたが、「移動式屋台は毎日12インチ(約30センチ!)移動しないといけない」というルールが導入されてから、店名に「カフェ・ド・ホイールズ」が付いたという逸話がある。

港や海軍造船所のすぐ近くだったため、船員や陸海軍人、警官やタクシー運転手ら大衆に親しまれたハリーズのパイは口コミで評判が広がり、やがて国内外の有名人も訪れるようになった。小さなテイク・アウェイ・ショップに写真やサインを残していったセレブの名前をざっと挙げてみると、フランク・シナトラ、リチャード・ブランソン、ハリー王子、ケビン・コスナー、バーブラ・ストライサンド、ブルック・シールズ、オリビア・ニュートン・ジョン、パメラ・アンダーソン、パット・ラフター……と多彩な顔ぶれ。1970年代に立ち寄ったカーネル・サンダースおじさんは、パイを3つたいらげてご満悦だったというし、常連のエルトン・ジョンはハリーズ前で記者会見したことまであるのだとか。

そのハリーズの支店が昨年シティに登場! 旅行者も気軽にその味を楽しめるようになった。人気メニューは、色鮮やかなグリーンピースとマッシュポテトをたっぷりのせてグレービーをかけた名物の「タイガー」($4.80)。ショッピングの合間のクイック・ランチなら、ピット・ストリート・モールのセンターポイント店へ、キャピタル・シアターで観劇後の夜食なら、ヘイマーケット店へどうぞ。

■ハリーズ・カフェ・ドゥ・ホイールズ Harry's Cafe de Wheels

<ウルムル店>
Cnr. Wharf Rd., Woolloomooloo
9:00〜深夜(金・土曜は〜4:00)

<ヘイマーケット店>
Capital Square, 730-742 George St., Haymarket
月〜木曜 8:00〜20:00 金曜 8:00〜24:00 土曜 10:00〜24:00 日曜 10:00〜20:00

<センターポイント店>
Westfield Centrepoint, Cnr. Pitt St Mall and Market St., Sydney
月〜金曜 10:00〜17:30 土曜9:30〜16:30 日曜10:30〜16:30

※営業時間は時々変更されるので要確認  
 

(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)
 
ひとつ前の話
ひとつ後の話