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「ああ勘違い」(by 携帯電話)―サマータイム終了の日―
【2008年4月6日】

今朝午前3時、サマータイム(DST=Daylight Saving Time)が終了し、家中にある時計という時計をぜーんぶ1時間戻しました。今日から、日が暮れるのがずいぶん早くなっちゃいました。

2008年から夏時間終了日が変更に」でお伝えした通り、今年の夏時間の終了は、例年より1週間遅れ。この変更は、オーストラリア大陸の東南部に位置するニュー・サウス・ウェールズ州と首都特別地域(ACT) 、ヴィクトリア州、タスマニア州、南オーストラリア州の夏時間実施期間を統一することで混乱を軽減する目的があり、今後は「夏時間は4月の第一日曜日に終了」というのが、これらの地域の一般常識となるはずなのです。

が、しかし! 先週の日曜日(3月30日)は、この変更のせいで大混乱! 夏時間がこの日で終わりだと勘違いしてしまったのは、ニュースに関心を払っていなかった人間だけではありませんでした。

一番影響が大きかったのは携帯電話で、その多くが、「去年までの常識」に基づいてお節介にも勝手に1時間時計を戻してしまったのです。日本でも、「携帯電話ユーザーの3人に2人が、携帯電話のアラーム機能を使って目を覚ましている」という調査(参照: 約67%が携帯電話のアラームを使用、48%は「メイン目覚まし」が携帯電話)がありましたが、おそらくその傾向はオーストラリアも同じ。結果、1時間寝過ぎてしまった人が続出……。

テレビ局やラジオ局の中には、プログラムが1時間ずれて放送されていることに気付いて、あわてて手動設定したところもありましたが、オークションサイトのeBayでは、この1週間ずっと間違った時間が表示されたまま。

家庭では、エアコンやセキュリティ・システムなど、内部時計が組み込まれている電化製品も誤作動が相次ぎました。当初は、電話会社の時報サービスやセントラル駅の時計まで間違っていたので、正確な時間を知るには、アナログな時計が一番という状況でした。

テクノロジーに頼りきった生活に一石を投じた制度変更ですが、「まあ、でも日曜でよかったよね」という大らかな(?)反応のオーストラリアだけに、季節がめぐって次回サマータイムが始まるとき(←今年から3週間前倒しになります)も、きっと同じように一騒動持ち上がるんでしょうねえ……。

(「地球の歩き方」オーストラリア・シドニー特派員ブログ掲載)
 
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