ホーム > オーストラリアよもやま話> バックナンバー

ドルフィン・スイム@ポートフィリップ湾
【2009年3月5日】

野生の海生哺乳類と泳げる……と聞くと、ついついそっち方面に足を
伸ばしてしまう習性が身についた今日この頃。この間のメルボルン旅行でも
市内から南に約110キロ、車で約1時間半程のモーニントン半島先端に
ほど近いソレント発のドルフィン・スイムに参加しました。

ポートフィリップ湾に面したソレントは、住人約1,500人の小さな港町。
名前の通り、どことなくイタリアっぽい雰囲気が漂うかわいらしい観光地で
避暑地としても人気があり、ビクトリア州で最高級クラスの邸宅が周辺に
点在しているそうです。メルボルンからのリゾート客でごったがえしそうな
風情ですが、夏休みが終わった後だったためか、落ち着いた佇まいでした。

おかげで、ドルフィン・スイム・クルーズも空いていて、乗客は全部で
10人ちょい。野生動物保護の観点から、同時に海に入って泳げるのは
最大10人と決まっているため、交代しないでずっと海に入っていられる
ちょうどいい人数で、たくさんイルカと遭遇できました。


イルカたちはとっても浅いところを泳いでました

野生のイルカと泳ぐにはいろいろな方法があって、それぞれ利点が
ありますが、ポートフィリップ湾では、船の後部からそっと海に入り
ロープにつかまって泳ぐというもの。フリースイムは不可ですが、
フィンを使うこともないので、シュノーケルを付けて呼吸さえできれば、
それほど泳ぎの得意でない人や子どもでもOKです。船のスタッフによると
湾を取り巻く街の総人口は300万人超だそうで、透明度が今ひとつなのは、
しかたないなあ、といったところでしょうか。

イルカは、そこで泳いでいたのに見えなくなっちゃったな〜と思ったら、
すぐ近くを航行するカーフェリーが引き起こす大きな船首波に乗って遊び、
フェリーが遠くに行っちゃうとまた小さい船の方へ戻ってくるという感じ。
クルーズの後にこのカーフェリーで対岸のクィーンズクリフに渡る途中も
イルカが「じゃあーね〜」ってな感じで現れました。きっといつも航路
周辺で遊んでいるんでしょうね。

地元ニュー・サウス・ウェールズ州はもちろん、西オーストラリア州、
南オーストラリア州と旅に出る機会があるたび、オーストラリア各地で
野生のイルカと泳いできたので、ドルフィン・スイム・スタンプラリーと
いうものがあるならば、今回のビクトリア州で、オーストラリア国内
ポイントは制覇!?したことになります。

が、野生相手のドルフィン・スイムは、そのたびに違うスペシャルな体験
なので、なかなか「もういいや」ってワケにはいかなさそう……。さて、
今度はどこで泳ぐかな。

【関連】
ついに……ザトウクジラと泳いできました?!
野生のイルカと泳ぐとっておきのイルカ月間

(「地球の歩き方」オーストラリア・シドニー特派員ブログ掲載)
 
ひとつ前の話
ひとつ後の話