■迷子のペット救出策
シドニーでは、迷子のペットはまず間違いなく飼い主の手に戻る。ペットの犬や猫にマイクロチップを埋め込むことが義務付けられているからだ。自治体への登録も必要で、違反したら罰金。米粒大のチップにはID番号情報が入っており、スキャンして登録データに照合すると、数秒で飼い主の連絡先などが分かる仕組みになっている。異物を埋め込むなんてかわいそうな気もするが、動物病院でチップを皮膚に埋め込む注射は一瞬で終わり、痛みもほとんどないのだそうだ。
州全体で年間4万5000匹もの動物を引き受けていた保護団体は、制度の導入を大歓迎。保護されれば身元がすぐにバレるのだから、飼い主の勝手な都合で捨てられるペットが減るのは確実だろう。
ドキドキしながら、拾ってきた犬や猫を飼いたいと親に頼むこどもはもういなくなるのだろうか。
(JALグループ機内誌「ウインズ」01年11月号掲載)
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