ホーム > オーストラリアよもやま話> バックナンバー

世界にファンを増やすオーストラリアのワインとレイ・チャールズの関係

世界のワイン市場で、オーストラリアのワインは着実に頭角を現してきている。昨年、日本で行われた「ジャパン・ワイン・チャレンジ2001」でも、ニュー・ワールドのカテゴリーの中で、赤ワイン・白ワイン共に傑出した成績を収めた。世界のトップワインのリストには、ペンフォールズ社の「グレンジ」が欠かせない存在となったが、手の出ないような高級なものでなくても、おいしいワインはたくさんある。というより、オーストラリアのワインの特長は、値段が手頃で高品質、かつその質が安定していることにあるのだ。

シドニーの近くでワイナリーが集まっているのはハンター・ヴァレー。車で北に2時間余りのところに、80以上のワイナリーが点在している。たいていテイスティングが可能である。小規模な試飲して気に入ったものをその場で購入できるため、ワイナリーめぐりは、ローカルの間でも人気が高い。大きなワイナリーでは、恒例イヴェントが定着し、併設している洒落たレストランで、結構レヴェルの高い食事が堪能できるようになっている。ハンター・ヴァレーはアクセスも手頃なので、週末は周辺のホテルがいっぱいになるほどの人気ぶりだ。

先日、有名ワイナリーのひとつである、ウィンダム・エステートで、レイ・チャールズの野外コンサートが行われ、1万人が集まった。コンサートが始まる何時間も前から、レストランやカフェが出した屋台がずらり。数ヵ所あるワインの屋台は、ずーっと行列が途切れることはなかった。オージーたちを見てると、飲むわ飲むわ。いったいこの夜、何本のボトルが空けられたのだろう……。まあ、とにかくワインと音楽に酔いしれたシアワセな夜だった。同じワイナリーで、毎年オペラやジャズのコンサートも行われているので、機会があればぜひどうぞ。
 

(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)
 
ひとつ前の話
ひとつ後の話