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オーストラリアの海が舞台のアニメ映画「ファインディング・ニモ」
【2003年7月23日】

全米で大ヒット中のアニメ映画「ファインディング・ニモ(原題:"Finding Nemo")」の舞台はオーストラリア。世界遺産にも登録されている世界最大のサンゴ礁グレート・バリア・リーフに暮らす(?)熱帯魚カクレクマノミのマーリンが、ダイバーに捕獲されてしまった6歳の息子ニモを探し出すために、ナンヨウハギのドーリーと共にはるばるシドニーまで出かけていく冒険ファンタジーだ。

たかがアニメと言うなかれ。「ファインディング・ニモ」は、アニメ史上最高のオープニング成績を記録して華々しく幕開けを飾った後、公開わずか37日目の7月5日時点で、「マトリックス・リローデッド」の興行収入を抜き、本年度全米興行収入ナンバーワンの座を獲得。累計興収は早くも3億ドルを超えたらしい。

ファインディング・ニモトイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」を送り出したピクサー・スタジオ&ディズニーの最新作だけあって、海の世界をリアルに再現したCG技術と映像美、愛らしいキャラクターが評判を呼んでいるのだが、オーストラリア・ファンなら注目せずにはいられないのが、背景のグレート・バリア・リーフやシドニーの美しい風景描写。サメ、クジラ、エイ、ウミガメ、ハリセンボン、タツノオトシゴ、ヒトデ、クラゲ……と、オーストラリアでおなじみのさまざまな海の生き物の生態や習性を知っていれば、さらに楽しみは増える。個性的な声優陣には、オージー俳優のエリック・バナやジェフリー・ラッシュも加わっているので、こちらも要チェック!

"There are 3.7 trillion fish in the ocean. They're looking for one."というキャッチフレーズのとおり、果てしない海の中から、かけがえのない息子を探し出す、という親子愛をテーマにしたストーリーは、ピクサー作品すべての脚本に携わってきたアンドリュー・スタントン監督自身の父親としての失敗談がベースになっているそう。

日本での公開は12月6日から、とまだ先のことだが、全国約600の劇場で映画の公式マニュアルが配布されるなど、本格的なプロモーション活動が「海の日」の7月21日から始動。何でも、世界初の魚専門アーティスト(?)として活躍するさかなクンが、「今まで見た映画の中で一番感動した!」と志願して応援団長を務めることになったのだとか……。今後は試写会や水族館でのイヴェントが予定されているほか、11月開催の第16回東京国際映画祭で、クロージング作品として上映されることも決定している。

■オーストラリア政府観光局
ファインディング・ニモ公開記念ツアー(2003年7月1日〜9月30日)案内ページ

■サンシャイン国際水族館
ファインディング・ニモ」公開記念 第一弾:“誰かニモを知りませんか?”キャンペーン(2003年7月19日〜9月23日)
 
(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)

 
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