■シドニーの最新トップ・レストラン事情(後編)
【2004年9月24日】
「グッド・フード・ガイド・アウォード」授賞式の開催は、翌年版の「グッド・フード・ガイド(The Sydney Morning Herald Good Food Guide)」の発売前夜と決まっている。先々週から書店に並んでいる2005年版は20周年記念ヴァージョンで、変遷するシドニーの食事情を反映して、ジャンルの再定義など、大きな改革が行われた。
何しろ、創刊時には43しかなかった料理のジャンルが、昨年は115! 本国の伝統をしっかりと受け継いだ正統派から何でもアリの融合派まで、果てしなく幅が広がり、○○料理と境界線を引くこと自体だんだん難しくなってきた。○○系といった修飾にもいいかげん限界がある。
多文化主義を掲げるシドニーのような環境では、外国生まれの移民一世たちが、いかに本国のルーツを重視したとしても、異文化の影響をまったく受けないというわけにはいかない。恵まれた自然環境のおかげで手に入る食材の種類も豊富、となれば、シェフたちの好奇心や探究心がムクムクと頭をもたげてきてもフシギではない。
そんなわけで、今年はアウォードの部門別カテゴリも刷新! 昨年までのベスト・ジャパニーズやベスト・チャイニーズ、ベスト・タイは「アジア」部門に、といった具合に括り直された。9部門の頂点を意味する“editor's favourites(編集者のお気に入り)”に選ばれたのは、シドニーっ子のカラフルな食生活を反映した旬のレストランばかり。存分にお楽しみあれ……。
▼Editor's Favourites
(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)
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