ホーム > オーストラリアよもやま話> バックナンバー

オペラ・ハウスが日本語ガイドツアーを開始
【2006年3月23日】

シドニーのランドマークとなっているオペラ・ハウスを訪れる観光客は、年間約450万人。日本人は、英国、アメリカ、ニュージーランドに次いで4番目に多く、昨年度は約17万人がオペラ・ハウスに足を運んだそうだ。中にある劇場では、オペラ、コンサート、バレエ、現代舞踏、演劇、講演、展示など、なんと年間約2,400ものイヴェントが開催されており、単純に計算すると1日あたり6〜7公演が行われていることになる。せっかくなら、外観の写真撮影だけでなく、ぜひチケットを入手して、オーストラリアの舞台芸術を楽しんでみたい。

コンサート・ホール前のロビー。ガラスの向こうにはシドニー湾が広がっている

残念ながら、パフォーマンス鑑賞が無理な場合は、内部の見学ができる「ツアー・オブ・ザ・ハウス」を体験してみてはいかがだろう。オープン前の1973年7月に始まった一般向けのガイドツアーは、これまで英語のみで行われてきたが、アジア人観光客の増加に対応するため、今年1月から日本語、中国語、韓国語のガイドツアーが始まっている。

ユニークなオペラ・ハウスの建物の中には、オペラ専用劇場が1つだけあるわけではなく、オペラ・オーストラリアやオーストラリアン・バレエの本拠地である「オペラ・シアター」のほか、シドニー交響楽団やオーストラリア室内管弦楽団が定期演奏を行う「コンサート・ホール」、演劇やコンテンポラリー・ダンスなどが行われる「ドラマ・シアター」、小規模の演劇やミュージカルの公演のほか、映画館としても利用できる「プレイハウス」といった大きさや用途の違う複数の劇場があり、展示ホールやレストラン、バーなども備えたシアター・コンプレックスとなっている。

ツアー中に見学できる劇場は、その日の公演スケジュールによって異なるので、チケット購入前に確認してみよう。以前は、オペラ・シアターかコンサート・ホールのどちらかは必ず見られることになっていたと記憶していたのだが、ガイドさんに聞いてみたところ、必ずしもそういうわけではないらしい。ちなみに、先日わたしが参加した際は、その両方プラス2つの合計4劇場を見学。ちょうどオペラ・シアターは技術スタッフによる舞台準備中、コンサート・ホールは演奏者のリハーサル中で、しばし客席に座って、華やかなスポットライトを浴びる前の日常的な劇場シーンを見学することができた。ツアーでは、建築や構造、劇場設備などに関することはもちろん、着工から14年かかった完成に至るまでの歴史から、上演中の演目を含むオーストラリアの舞台芸術事情まで、オペラ・ハウスに関するさまざまな逸話や裏話が披露される。

●日本語版ツアー・オブ・ザ・ハウス
  (Tour of the House)
 料金: A$23(ドリンク付き)
 集合時間: 11:00(毎日)
14:30(土曜日を除く毎日)
 集合場所: シドニー・オペラ・ハウス
SOHストア前(ロウワー・コンコース)
 所要時間: 約1時間

 (「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)

 
ひとつ前の話
ひとつ後の話